こんにちは。グローブスペックスの岡田です。
毎年イタリアのミラノで行われている眼鏡の国際展示会、MIDOで本年度も眼鏡店世界一として Bestore Awardを受賞しました。
昨年は代官山店でしたが、2018年は渋谷店の受賞でした。本年度からBestore AwardはDesign部門とInnovation部門、2つのカテゴリーが設けられ、グローブスペックス渋谷店はInnovation部門での受賞となりました。
本日、盾も到着しました。
デザイン部門は店舗の純粋にデザイン力が審査され、その設計の独創性や素材使いなど、デザインの総合力が審査されます。今年から新設されたInnovation部門は店のデザインも見られますが、それ以上に店舗の革新性や変革力などソフトウェアの部分が審査対象となります。店舗の歴史をも含めて、より顧客との関係性を深める創意工夫があるか、深い印象を残す店かどうかなど、ショッピング時の感動がある店かどうかなどが問われます。
20年前、1998年の春にグローブスペックス渋谷店を現在の隣のビル3階でスタートした時、今の4分の1くらいの規模の店で「いつか世界一の眼鏡店にしたい」と言う思いを持って始動しました。
その時世界一に、と思っていた意味は売上の多さや店舗数などではなく、世界一メガネを買う楽しさと喜びがある店にしたい、世界一メガネを買って幸せと満足が得られる店にしたい、と言う気持ちでした。その意味では今回のInnovation部門での受賞はこの上なく嬉しいものでした!
Design部門を受賞された店はドイツ・フランクフルトのお店とイタリアのお店でした。
どちらのお店もDesign部門の受賞店だけあり、非常にクリーンで特徴のある素晴らしい店舗デザインです。それに比べるとグローブスペックス渋谷店は対照的にゴチャゴチャしています。一気にデザインした店舗ではなく、20年前の小さな店で使っていた什器もそのまま使用していたり、店舗内と外の壁にもアーティストのお客様に描いて戴いた壁画があり、看板も別のアーティストの方が描いてくれていたり、
店外壁画:Peter Sedwickさん
店内壁画:MERRYのももこさん
看板:KOUMORIYAの伊藤さん
植栽:Chibiの芳賀さん
100年以上前のヨーロッパの眼鏡店看板・1940年代に作られた眼鏡の製造機械・1930〜40年代の眼鏡店の鏡などヨーロッパのコレクターや古い工房から譲り受けたアンティークが店内に点在していたり、以前開催したリーバイ ストラウス社のコンセプトデザイナーの写真展で紹介した作品を飾ってあったり、代表である自分のテイストが分かる様な書籍・オーディオ、趣味の道具・好きな小物などを陳列した書斎の書棚のような陳列、挙げていくとキリが無いですがこれらの要素が相まってゴチャゴチャしています。
でもこのゴチャゴチャは20年間の軌跡であり、また多くのデザインやアートワークは店で知り合ったお客様や、またそのお客様達が仲の良い人達で、グローブスペックスの活動を通じて知り合いになった方々と一緒に店を作って頂きました。特にブランドコンサルティング会社であるCIAのファウンダー兼CEOのシー・ユー・チェンさんは初年度からのお客様であり、今までのグローブスペックスの店舗は全て一緒にプラニングをして戴いています。
シー・ユー・チェンさん
またデザイナーやブランドから譲り受けたアンティークの看板、古い眼鏡製造機械や昔の眼鏡店で使われていた鏡など、取引のあるブランドやデザイナーも店作りに関わっています。もちろん戴いたものを全て店に並べている訳ではありませんが、ご来店戴く度に新しい発見がある様に店を作りたい、と言う意図もあって敢えて色んな要素を混ぜて意図したゴチャゴチャ感を出しています。
入り口のアートワーク:イラストレーター竹内俊太郎さん
入り口ぬいぐるみ:ぬいぐるみアーティスト ガマさん
今回の受賞は、この様にお客様と一緒に作った店、グローブスペックスと関係のあるデザイナーやブランドとも作った店、そして世界中に居る仲間達から色んなものを譲り受けて作っている店が、他には類を見ない感動や強い印象を発する眼鏡店として Bestore Award Innovation の賞を受賞しましたので、賞は単にグローブスペックスが受賞したと言うより、お客様やグローブスペックスと関係のある様々な方々、皆さんが受賞したとも言えるのです。その意味でお客様にも、グローブスペックスと関係してくださっている全ての皆さんに厚く御礼を申し上げます。
グローブスペックスの20周年にある一定のご評価を戴いた事にはなりますが、これはゴールではなく通過点だと思っていますので、今後もお客様にとって喜びと感動のある店を、世界中の仲間達と共に追求し続けたいと思っています。