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#7「色が変わるレンズって何?」


こんにちは代官山店の嶋津です。

お客様との会話の中から出て来るお悩みや疑問を、お客様と一緒に考えて解決していくシリーズ。

#7 は「色が変わるレンズって何?です。
 

最近色々な雑誌などで紹介されることも多く、気になってる方も多いと思います。

色が変わるレンズとは「調光レンズ(ちょうこうレンズ)」と呼ばれるもので、紫外線が当たる量で色が濃くなったり薄くなったりするレンズの事です。たまに、「偏光レンズ(へんこうレンズ)」と勘違いされている方がいらっしゃいますが、一般的に「偏光レンズ」は、偏光フィルターによって雑光をカットする性質を持つ別のレンズになります。

レンズの右半分だけ紫外線を当てた状態、色が濃くなっているのが分かると思います

調光レンズは室内では色が薄くなり(眼鏡状態)、屋外では濃くなる(サングラス状態)ため、眼鏡とサングラスを一つのフレームで賄えるとても便利なレンズです。特に、目が悪く普段から眼鏡をかけている方は、サングラスをする際にコンタクトを装着するか、度付きカラーレンズに変更するか、などの手間も省けるのでより便利さが感じられると思います。

紫外線が当たるにつれて色が徐々に濃くなって行きます

そんな、便利な調光レンズですが、知らないと不便を感じてしまうかもしれない注意点がいくつかありますので、ここでご説明します。
 

■紫外線に当たらないと色が変化しない(濃くならない)
調光レンズは調光材が紫外線のエネルギーにより発色するため、紫外線が当たらないと濃くはなりません。UVカットされた日傘や帽子を着用されている時や、フロントガラスがUVカットされた車での使用時などは、色が変わらないことがあります。(最近では可視光で変化するレンズも出始めていますが、一般的には紫外線が当たらないと着色しないレンズが主流です)
 

温度によって濃さに違いがでる
調光レンズは、熱のエネルギーにより退色する特性を持っているため、気温が高い場合は濃くなりにくい性質があります。真夏の使用よりも真冬の使用の方がレンズの色はより濃くなります。
 

退色するのに少し時間がかかる
気温や紫外線量によりますが、概ね30秒ほどで発色する(濃くなる)のに対して、退色する(完全に薄くなるまで)のに大体6~7分ほどかかります。外から室内に入った場合、少しの間だけ色が付いた状態になっているので、ビジネスで使われる方などはご注意ください。なお、夏場などは元々の気温が高いため、2-3分位で色が入っていても気にならない程度(大体20%位)になります。ちなみに、温度と着色・退色時間の関係性は次の通りになります。

温度が低いほど:早く着色・退色時間は遅い
温度が高いほど:着色に時間がかかる・退色時間は早い


調光レンズは、単焦点だけでなく遠近両用でも作ることはできますので、眩しさに弱い方、幅広い年齢の方にもお使いいただけると思います。また、度なしの調光レンズもありますので、伊達メガネとしてもお作りすることは可能です。

まだまだ日差しが強い時期は続くと思いますので、レンズの選択の一つに加えてみてはいかがでしょうか。